九州地方で初めて、国民健康保険加入者にオンライン禁煙外来サービスを実施
オンラインで禁煙を支援するプログラムを提供している株式会社リンケージ(東京都中央区、代表取締役社長:生駒恭明、以下リンケージ)は、10月1日より、へき地医療推進と健康寿命の延伸のため、熊本県産山村国民健康保険との契約によるオンライン禁煙プログラムを提供することになりました。スマートフォンやタブレット端末で医師と面談が可能で、市町村の国民健康保険加入者に、オンライン禁煙外来サービスを実施するのは九州地方で初めてです。
リンケージは、2016年に日本初となるオンライン禁煙プログラムの提供を開始して以来、ジェイアールグループ健康保険組合やオリンパス健康保険組合など80を超える企業健保組合と契約を締結し、累計約3,000名、約10,000回の診察をサポートしてきました。
実施の背景として、産山村でのへき地医療の改善という課題があります。同村は人口1,516名(女性723名、男性793名、629世帯)で高齢化率は41%を越えております。村内には村営の産山村診療所が唯一の医療機関として存在しており、週2日村外在住の医師が1名、週3日提携医療機関から派遣された医師1名および看護師2名体制で運営されています。夜間および土日祝日は休診であり、受診が必要となる場合には近隣市町村の病院へ行く必要があります。また同診療所は熊本県のへき地保健医療計画において「へき地診療所」に認定されております。
リンケージは2017年から、産山村診療所の提携医療機関である熊本機能病院(熊本市北区)でオンライン禁煙プログラムを実施しています。同病院を通して産山村がリンケージのオンライン禁煙プログラムの存在を把握し、2018年12月より導入のための議論を重ねていました。産山村では医療費に占める生活習慣病の割合が高く、また肺がんやCOPDといった呼吸器疾患での受診件数が全国平均の約2倍と高いため、禁煙対策は村の喫緊の課題として捉えてきました。村内の診療所には禁煙外来を実施出来る環境がなく、また禁煙外来を受けられる最寄りの医療機関まで自動車で30分という地理的な制約があり、3か月で5回受診するにはハードルが高い状況でした。そのような状況の中、へき地医療への問題意識や健康寿命を延ばしたいという思いが産山村とリンケージとで一致し、オンラインでの禁煙プログラムを10月1日より下記の概要で行うことになりました。
禁煙は救急診療などの「本丸」とされる医療分野ではなく、予防医療の領域に属するものですが、現在、政府が人生100年時代に向けた社会保障改革として、予防医療や健康寿命増進に焦点を当てています。また、産山村、リンケージの双方とも救急患者を出さないための予防医療の重要性を認識しての実施となりました。
地理的制約を受けないオンライン診療で村民の健康が増進されることで、禁煙プログラムにとどまらず、オンライン診療がへき地医療を支える選択肢だと実証できると考えています。プログラム提供が終了する予定の2020年3月には結果も公表予定です。
熊本県産山村に提供するオンライン禁煙プログラム概要
受診予定者:産山村在住の30代~50代の男女10名
受診予定期間:2019年10月1日~2020年3月31日
受診方法:受診者がスマートフォンやタブレット端末で医師と面談
受診回数:4回
受診料金:無料(プログラム実施にかかる費用は全額、産山村国民健康保険が負担)
オンライン禁煙プログラムの詳細:https://linkage-inc.co.jp/program
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