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2022.11.29

喫煙率が21%から5%へ。コラボヘルスで成功した禁煙施策のポイントとは

2022年に健康経営銘柄に選定された協和キリン株式会社は、医療用医薬品事業等を行う製薬企業です。2017年の社員喫煙率21%から現在の5%以下にまで引き下げた同社は、2018年頃からオンライン禁煙プログラムの導入も行っています。この高い成果に至る背景を探るべく、同社人事部の幡谷様、星野様、協和キリン健康保険組合の芳野様、杉本様にお話をお聞きしました。

協和キリン健康保険組合の被保険者
6,792人 ※2022年3月1日時点

リンケージとの協業
オンライン禁煙プログラムの導入・禁煙推進

成果
目標としていた喫煙率5%を達成
約300名の禁煙を支援

喫煙率5%目標達成に向けて

禁煙施策はいつからどのような経緯で始められたのですか?

2015年に、従業員のQOLの向上や疾病予防の視点から、さらなる健康づくりを目指す健康宣言を発信し、「協和キリングループWellness Action2020」の取り組みを開始しました。その中で喫煙率を2020年までに5%まで引き下げる目標が設定された経緯もあり、一つの施策として禁煙に関する学会や研究会などのリサーチを開始しました。

リンケージのオンライン禁煙事業については2018年頃に知り、高い成功率を示したデータや実績に興味を持ちました。そこでまずは小規模でも社内の成功事例をつくることにフォーカスし、同社による研修の実施と、プログラムを活用して禁煙に向けた挑戦がしたい社員の公募を行いました。会社と健康保険組合によるコラボヘルス推進体制が整えられたのもこの頃です。参加に至った社員は個人負担なしでプログラムを実践し、結果として禁煙の成功実績が得られました。

また、2019年には就業時間内禁煙、2020年には敷地内禁煙を実施することを明確に打ち出し、「協和キリンがめざす禁煙」を従業員に向けて明確に発信しました。そのなかでは社内で座談会などを設けて禁煙プログラムの成功事例を広報し、禁煙に取り組む従業員数を徐々に拡大させていくことも行いました。

トップコミットメントの重要性

取り組みの中で、結果につながった重要な要素は何だとお考えでしょうか。

トップ層の禁煙に対する強い意思を繰り返し発信していった点が大きいのではと思います。経営トップのコミットメントはもちろんのこと、全ての事業場長が禁煙に対するメッセージを表明する「禁煙宣言」を行いました。一部の事業場では禁煙宣言をした社員一人ひとりに事業場長自らが応援メッセージを送るなど、トップ層が協力的だったので、喫煙者個人だけが頑張るのではなく、組織として禁煙を達成していくというスローガンでの働きかけや風土づくりの施策が良い結果につながりました。
実際、卒煙者に禁煙の成功体験を語ってもらう座談会をきっかけに、同僚から禁煙の誘いがあったり、プログラム参加者が自分からも禁煙の声かけをしたりと、喫煙者に対する個別のフォローアップも自然に広がっていったように感じます。弊社は製薬企業ですので、健康経営に対する社員の意識が元々高かったのも影響しているかもしれません。

コラボヘルスは役割分担で成功率を高める

施策を展開するにあたって、健保・企業間での連携はどのようにされていったのでしょうか?

毎月健保・企業間での打ち合わせの機会を設けて、同じ方向を向いて良い結果につながるよう努力していきました。

特に健康保険組合からは禁煙に向けた環境整備と費用補助を推進しました。例えばプログラムにかかる費用を全額健保の負担としたことでプログラムへの参加ハードルを引き下げに成功しました。さらにオンライン診療によって受診にかかる手間が削減できたのは大きかったと思います。

参加者からは「​​複数の禁煙施策に参加してきたが、はじめて禁煙できた」「自分は何十回も禁煙にチャレンジしてきたが、初めて成功して家族に驚かれた」「30年間喫煙していたのに通院せずに辞められてびっくりした」などとコメントがありました。

そうした「初めて禁煙できた」といったオンライン禁煙プログラムでの成功事例を座談会で共有したこともあり、参加者を増やしていくことができました。

タッチポイントを増やし喫煙に対する風土を維持

そうした工夫の結果、喫煙率5%の目標をわずか2年で達成されたのですね。今後、何か取り組まれようとしていることはありますか?

喫煙率は2022年現在で、4.0%にまで下げることに成功しました。
今後は、年に数回行う社内サーベイや禁煙デーなどでの発信を通じて、引き続き「喫煙率5%以下維持」の目標を従業員に対して意識付けしていきます。支店や工場等の個別毎で見るとまだ喫煙率の高い事業場も存在しているので、取り組みを前向きに捉えてもらえやすくなるよう、特定保健指導などの直接的なタッチポイントで介入し、個別のフォローを手厚くしていくことも一案です。新規採用では喫煙者を登用しない方針となっているので、今後も喫煙率が低い状態を維持できる風土をさらに浸透させていきたいです。
健康経営に繋がる事業は今後も強化していく予定なので、リンケージが提供するプログラムを他事業でも検討したいと考えています。

協和キリンについて

協和キリンは、Life-changingな価値をもつ新しい医薬品を創出し、患者さんへ届けることに真摯に取り組んでいます。70年以上の歴史をもつ日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経などの様々な治療領域において、抗体医薬品の研究をはじめ最先端の科学・技術の応用に邁進し、患者さんと社会のニーズに応えます。4つの地域-日本、アジア/オセアニア、北米、EMEA-にわたり、協和キリンは共通の価値観であるコミットメント・トゥ・ライフ、イノベーション、チームワーク/和・輪、インテグリティのもと、病気と向き合う人々に笑顔をもたらすために尽力します。協和キリンの事業について、詳しくはこちらのサイトでご覧ください。
https://www.kyowakirin.co.jp/